【正論おじさんの行動の法的問題は?】道路にはみ出した看板やのぼりを勝手に撤去する行為は許される?

コラム

今話題になっている「正論おじさん」

このような「自分が正しいと思って自力救済をしてしまう方」というのは時々現れます

しかし、その行為が犯罪行為である場合

正当防衛にも、緊急避難にもあたりませんので

処罰される可能性があります

 

警察が動いてくれない

行政が動いてくれない

弁護士が取り合ってくれない

と言い訳をする人もいますが

法律は「自力救済禁止」が建前ですので

そのような言い訳はききません

 

 

道路上に看板やのぼり旗を飛び出しておくことは

道路交通法に違反する可能性があります

 

道路交通法76条3項

何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない

 

しかし、

看板を壊したら器物損壊罪(3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料)

店にの人間を叩くなどしたら暴行罪(2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金)

店の外から、もしくは中に入って大声で罵倒することは威力業務妨害罪(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)

となります

 

どんなに相手が道路交通法違反をしているとしても

これらの犯罪の成否には影響は与えません

刑が軽くなる理由や、不起訴とする方向の事情にはなると思いますが

 

皆様も

もし法律違反をしている人がいたからといって

それを自分で是正しようとか

違反しているんだから仕方がないといって嫌がらせをする行為は

赤信号を渡っているのだから車で轢いてもいい

という発想に近い危険な発想に基づく行為になりますので

注意しましょう

 

abemaTV「有罪率99.9%」の刑事裁判で無罪連発勝訴請負人弁護士の信念とは

 

アトム市川船橋法律事務所弁護士法人

 

市船への招待状

 

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