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契約問題
訪問販売のご相談
法律相談
自宅に布団のセールスマンが来て、半ば強引に高額な羽毛布団を買わされました。解約は可能でしょうか?
弁護士からの回答
契約から8日以内であれば、クーリング・オフを行うことができます。
クーリング・オフ期間を経過してしまった場合、勧誘行為に消費者契約法4条に該当する重要事項に関する不実告知、断定的判断の提供、不利益事実の不告知、不退去、退去妨害などの行為があれば、契約の取消が可能です。
解説
訪問販売とは
「訪問販売」とは、①営業所以外の場所で商品・権利・指定役務の契約の申込を受け、または契約の締結をすること、②営業所等において、営業所等以外の場所で呼び止め営業所等に同行させた者等の特定の顧客と商品・権利・指定役務の契約の申込を受け、または契約の締結をすることをいい、特定商取引に関する法律2条1項に規定されています。自宅を訪問して商品を販売する場合だけでなく、路上などで勧誘し、営業所等に行かせて商品を販売する場合も訪問販売にあたります。
特定商取引に関する法律
訪問販売のほか、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供取引、業務提供誘引販売取引を「特定商取引」と定め、これらの取引を公正にし、購入者等の損害を防止するために、「特定商取引に関する法律」が制定されています。
1 取引の公正を確保するための規定
⑴ 事業者は、勧誘に先立って、事業者の名称、販売商品、勧誘目的を明示することが義務づけられています(同法3条)。
⑵ 事業者は、消費者から申込を受けた段階で、申込の内容を記載した書面を交付することが義務づけられています(同法4条)。
⑶ 事業者が、勧誘または申込の撤回・解除を妨げるための不実告知、故意の事実不告知、威迫・困惑行為を行うことが禁止されています(同法6条)。
⑷ 同法27条の規定により、公益社団法人日本訪問販売協会が設立され、訪問販売への指導や、購入者からの相談を受け付けています。
2 購入者等の損害を防止するための規定
⑴ クーリング・オフが認められています(同法9条)。
⑵ 事業者が、勧誘の段階で、購入者に不実告知、故意の事実不告知をし、それによって購入者が契約を結んだ場合、購入者はその意思表示を取り消すことができます(同法9条の2)。
⑶ 事業者は、契約が解除された場合、損害賠償額の予定又は違約金の定めがあっても、同法で定めた損害額とこれに対する法定利率による遅延損害金を加算した金額しか請求できません(同法10条)。
対応方法
1 まずは、8日以内に書面でクーリング・オフを行います。
2 クーリング・オフ期間を経過してしまった場合、勧誘行為に消費者契約法4条に該当する行為があれば、契約の取消が可能です。消費者契約法4条において、勧誘時に事業者が、重要事項に関する不実告知、断定的判断の提供、不利益事実の不告知、不退去、退去妨害などの行為を行った場合は契約の意思表示を取り消すことができると定められています。
弁護士に依頼した場合
クーリング・オフ制度や、契約の有効性について、法的なアドバイスをいたします。
クーリング・オフなどを通知する内容証明郵便の送付、交渉
クーリング・オフや契約取消を主張する通知書を作成し、交渉を行います。
Q&A
Q 19歳の娘が、自宅に訪ねてきたセールスマンから高額の化粧品セットを購入してしまいました。解約することはできますか?
A 契約者が未成年で、契約に際して親権者の同意がない場合、未成年者の法律行為取消(民法5条)を主張し、契約を取り消すことができます。