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 自宅に化粧品販売会社から電話が架かってきて、高額の化粧品を買わされてしまいました。これから商品が届いたら、代金を払わなければならないでしょうか?

弁護士からの回答

弁護士からの回答

 契約の8日以内にクーリング・オフをすることができます。また、事業者が不当な勧誘行為を行い、これによって消費者が誤認をし、契約申し込みや承諾をした場合、意思表示を取り消すことができます。

解説

電話勧誘販売とは

 電話勧誘販売とは、事業者が消費者に電話をかけて商品等の購入を勧誘し、その電話で消費者の申し込みや契約締結を行う取引形態のことをいいます(特定商取引法2条3項)。

電話勧誘販売に対する規制

 まず、勧誘にあたって、事業者は、事業者名と電話担当者の氏名を名乗り、勧誘のための電話であることを告げることが義務付けられています(特定商取引法16条)。そして、消費者から契約を締結しない旨の意思表示をされた場合、それ以上の勧誘は禁止されています(同法17条)。さらに、事業者は、消費者から申込を受けた段階で、申込の内容を記載した書面を交付することが義務づけられています(同法18条・19条)。また、事業者が、不実告知、事実不告知、威迫・困惑行為を行い、消費者に契約締結を強要したり、契約申込の撤回や解除を妨げてはならないとしています(同法21条)。
 これに違反した事業者へは、行政機関が一定の指示を行うこととされ、場合によっては1年以下の業務停止が命じられることもあります(同法22条・23条)。さらに、特定商取引法70条以下に罰則も定められていますので、懲役または罰金に処せられることもあります。

対応方法

特定商取引法による対応

 電話勧誘販売でのクーリング・オフの行使期間は、申込書面または契約書面を受領した日から起算して8日以内です。期間内に書面で事業者に対して契約申し込みの撤回または解除の意思表示をします。クーリング・オフの権利を行使すると、契約申し込みがなかったことになるほか、すでに契約が成立している場合も、契約の効力がなくなります。いずれの場合も、代金の支払義務はなくなり、すでに支払った代金の返還を請求できます。消費者に法定書面が交付されない場合や、交付された書面に不備がある場合には、クーリング・オフ期間が始まりません。
 さらに、事業者が不当な勧誘行為を行い、これによって消費者が誤認をし、契約申し込みや承諾をした場合、意思表示を取り消すことができます。

弁護士に依頼した場合

電話勧誘販売について、法的アドバイスを行います。特定商取引法や民法、消費者契約法についてわかりやすく解説します。

クーリング・オフなどを通知する内容証明郵便の送付、交渉

クーリング・オフや契約取消を主張する通知書を作成し、交渉を行います。