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契約問題
旅行キャンセル料のご相談
法律相談
パック旅行を電話で申し込みました。代金を支払う前に、予定が合わなくなってしまったので、キャンセルしたいと旅行会社に伝えたところ、キャンセル料を支払うよう言われました。キャンセル料を支払わなくてはいけないのでしょうか?
弁護士からの回答
旅行契約が成立しているのか、キャンセル料が発生するのかを確認する必要があります。 旅行会社は、どのようなルールで消費者と契約を結ぶのか、旅行業約款を定めて観光庁長官の認可を受けなければならないとされています(旅行業法12条の2)。旅行業約款を確認しましょう。旅行業約款を確認し、契約が成立していない場合、キャンセル料を支払う必要はありません。
解説
旅行業約款
旅行会社は、どのようなルールで消費者と契約を結ぶのか、旅行業約款を定めて観光庁長官の認可を受けなければならないとされています(旅行業法12条の2)。ただ、観光庁長官が定める標準旅行業約款を使用する場合は、認可をもらわなくてもよいとされており、標準旅行業約款を使用している旅行業者が多いようです。
契約成立している?
契約の成立時期は旅行業約款で定められています。標準旅行業約款では、「会社が契約の締結を承諾し、申込金を受理した時」に契約が成立するとなっています(第8条)。ご質問のケースでは、電話で申込を行いましたが、申込金を支払っていないため、契約が成立しているといえませんので、キャンセル料を支払う必要はありません。
対応方法
キャンセル料に関する規定
標準旅行業約款では、旅行者は、いつでも規定のキャンセル料を支払って、旅行契約を解除することができるとされています。このキャンセル料は、旅行日程が近づくほど高くなりますので、旅行に行けないことがわかった時点で速やかにキャンセルを行うようにしましょう。
消費者契約法による約款の無効
旅行業者が旅行業約款で著しく高額なキャンセル料を定めている場合、約款どおりのキャンセル料を支払わなくてはいけないのでしょうか。
消費者契約法では、消費者の利益を一方的に害する条項を無効としています(消費者契約法10条)。また、契約解除に伴い事業者に生じる平均的な損害の額を超えるキャンセル料の条項も無効となります(同法9条1項)ので、標準旅行業約款で定めているキャンセル料を超えた金額を支払う必要はありません。
弁護士に依頼した場合
旅行業法について、法的アドバイスを行います。契約書や約款について、わかりやすく説明します。