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刑事事件

「拘留」と「勾留」の違いを教えてほしい(共に「こうりゅう」と読みます)

「拘留」の意味を教えてほしいです。

「拘留」とは,刑罰の一種です。
刑罰には、大きく分けると生命刑、自由刑、財産刑の3つがあります。
生命刑は「死刑」、財産刑は「罰金刑」となりますが、「自由刑」には被告人の自由を制約する「懲役」「禁錮」「拘留」の3つの刑罰があり、それぞれ刑罰の内容は違ってきます。
刑事裁判で有罪判決を下された際、被告人の自由を奪う刑罰が自由刑ですが、刑期の長さや労役義務が発生するかしないかといった違いで分類されます。

この自由刑の中で、最も期間が短い刑罰が「拘留」となります。

「拘留」の身体拘束期間を教えてほしいです。

「拘留」の身体拘束期間は、1日以上、30日未満の期間となります。つまり,被告人は,1日以上30日未満の間,刑事施設に身柄を拘束されることになるのです。
なお,「拘留」の内容等については,刑法に規定されております。

「拘留」の特徴を教えてほしいです。

自由刑の中で、「懲役」や「禁錮」と、「拘留」の違いのひとつは、執行猶予がないという点になります。
すなわち,裁判の判決において、「主文、被告を拘留○○日に処す」とされた場合には,その時点で執行猶予がつかないことが確定されます。
逮捕勾留されておらず,判決言い渡し日まで自宅などにいた方は、判決言い渡し後に法廷内で身柄を拘束され、すぐに「拘留」の刑が執行されてしまうのです。
また、「拘留」刑には「懲役」のような労役の義務はありませんので,刑事施設内で収容されるだけです。
もっとも,刑事施設内の規律に従う必要があるため,日常生活に比べ,つらい生活になります。

どんな罪を犯すと「拘留」になる恐れがあるのか教えてください。

刑法においては,暴行罪,公然わいせつ罪,及び侮辱罪の罪を犯すと「拘留」に処せられる可能性があります。また,軽犯罪法違反においても,「拘留」に処される可能性があります。
もっとも,「拘留」に処されることは,懲役刑や禁固刑に比べ非常に少ないです。

「勾留」の意味を教えてほしいです。

「勾留」は,被疑者(起訴される前の容疑者)や被告人(起訴されてしまった人)が逃亡したり証拠を隠滅したりするのを防ぐ等のために行われる身体拘束のことを意味します。
したがって,「勾留」は,「拘留」と異なり刑罰ではありません。
「拘留」と「勾留」は、刑事施設に身柄が拘束されるという点では同じですが、「拘留」は刑罰で、「勾留」は刑事手続きに基づいた身体拘束措置の一種で、目的は全く違いうのです。